──明治安田様がタイトルパートナーとしてJリーグを支援し始めたのは2014年でした。その理由や経緯は何だったのでしょうか?
大杉:2014年にJ1、J2リーグのトップパートナー、J3リーグのタイトルパートナーという形で応援を始めさせていただきました。翌2015年にすべてのカテゴリーのタイトルパートナー契約を締結いたしました。当社は日本全国で営業させていただいているなかで、Jリーグの「地域を大切に、地域に根差したスポーツクラブを核として、豊かなスポーツ文化を醸成する。地域発展をめざす」という理念に共感し、サポートさせていただくことになりました。

──今ではJリーグのタイトルパートナーとして全60クラブと個別にパートナー契約も結ばれています。各エリアで、Jクラブとどのような思いで取り組みをされているのでしょうか?
大杉:ただ単に社名を露出するというだけではなく、人口減少など国内の社会課題に対して我々は何ができるのか。そうした思いが根底にはあります。まず各地域が元気でないといけない。「シャレン!」や、百年構想リーグでは「明治安田のJ活」など、全国共通でJリーグさんと社会貢献活動に取り組んでいるコンテンツもありますが、それぞれの地域で独自の取り組みも行っています。セレッソさんとも、一体となって地域を盛り上げていきたいと思い、活動させていただいています。短期目線ではなく、中長期にわたってサポートすることで、「地域に明治安田があって良かったね」と思ってもらえるような存在を目指して取り組んでいます。
──Jリーグのタイトルパートナーとして、今年で12周年になります。社内でもそうした活動が浸透してきた手応えはありますか?
大杉:ありますね。各クラブのサポーターの皆さんを始め、地域の皆さんにも、「Jリーグと言えば明治安田」という形で定着してきたとは思います。社内でも、当初はサッカーやJリーグに関心を持たない方々もいましたが、活動を重ねていくことで、今ではスタジアムに多くの従業員が応援に駆け付けるようになりました。世の中にサッカーが好きな人は多い。一度、スタジアムで観戦するというきっかけを作ることが大切であり、その機会を促していくことが重要です。会社としては、「(強制するような)トップダウンでやるよりもボトムアップでやっていこう」と、この12年、続けてきました。そうした明治安田のフィロソフィーは、多くの従業員に浸透してきていると思います。
私たちは社内で「Kizuna運動」というものがあるのですが、そこには4つの絆があります。お客さま、地域社会、子どもたちの未来世代、働く仲間。この4つの絆を大切に、企業の風土づくりに取り組んでいるのですが、地域社会や未来世代はサッカーとも密接に関係しています。“全員がサポーター”を合言葉に、当社従業員やその家族、お誘いしたお客さまと、スタジアムに足を運ぶ人数は年々増えており、昨シーズンには2015シーズンからの累計で300万人を突破しました。当初は難しい部分もありましたが、会社の理念を実現するために、今では従業員も積極的にスタジアムに足を運んでいます。中にはアウェイも含めて全試合、応援に行っている熱心な従業員もいます(笑)。年に1回、全国各地の「Kizuna運動」の代表が集まって行う研修会があるのですが、今年も6月に行われ、「26-27シーズンに向けてどれだけ観客を増やしていけるか」ということをテーマに話し合いました。「ウチの地域ではこうしています」ということなど全国60クラブのホームタウンの方々と議論を交わすことができました。Jリーグ選手OB会の会長である中田浩二さんを始め、中西哲生さん、阿部勇樹さん、小野伸二さんら錚々たるメンバーに会議に入っていただきました。そうやって各地域全体でサッカー熱を盛り上げています。
──地域とのコミュニケーション、地域貢献を大切にされている様子が伝わってきます。セレッソ大阪との取り組みでは、どのようなことを実施されていますか?
大杉:シーズンに1回、パートナーデーを設けさせていただいて、ブースの中で健康チェックイベントをやらせてもらったり、大阪府の歯科医師会の方にもお越しいただいて、歯の噛む力のチェックブースも出させていただいたり、セレッソさんのパートナー企業である日本ハムさんとコラボして、明治安田カラーの緑と黄色、バジルソースとマスタードでオリジナルのシャウエッセンホットドッグも作っていただきました(笑)。我々単独でやるというより、さまざまな企業様との取り組みが広がってきていることは嬉しいかぎりです。昨年9月には長居公園でJリーグウォーキングも実施しました。地域の方やサポーターの皆さん、約2,000名の方に参加していただき、森島(寛晃)さん、柿谷(曜一朗)さんにも来ていただいて盛り上がりました。この日は、当社としても初の試みである「明治安田スーパーレジェンズマッチ」も開催しました。記念すべき第1回をセレッソさんにご協力いただいて実現することができました。


──このパートナーシップは、明治安田様、セレッソ大阪、双方にとっていい効果を生んでいるように感じます。
大杉:そうだと思います。我々だけがいい、セレッソさんだけがいい、では長続きしません。セレッソ大阪という歴史あるクラブがパートナー企業、地域の皆さんとのプラットフォームとなって、さまざまな展開が進んでいます。サッカーを通じて当社を知っていただき、関係が広がった方も増えています。一朝一夕で築ける関係ではなく、Jリーグ、セレッソさんと我々の理念、方向性が合っているからこそ、良好な関係が続けていけるのだと思います。当社の経営理念として、「確かな安心を、いつまでも」ということを掲げていますが、これを実現していくためにも、これからもJリーグ、セレッソさんとの関係を深めていきたいです。
──今後、セレッソ大阪とどのようなことに取り組んでいきたいですか?また、その取り組みを通じて何を実現していきたいと考えていますか?
大杉:まずは今までやってきたことをしっかりと継続し、定着させていくことを考えています。全国的に取り組もうとしていることとしては、ここからJリーグファンをどれだけ増やしていけるか。人口減少という国全体の課題がある中で、ライトな方にいかにしてスタジアムに足を運んでもらうか。その中でも、特に女性の来場者数を増やしていくことは「Kizuna運動」でも議題に挙がりました。百年構想リーグでも、3月の清水エスパルス戦では「明治安田Presents国際女性デー」として開催し、「大阪ベルェベル美容専門学校」の学生の皆さんによる「ヘアアレンジ・フェイスペイント体験ブース」を設置しました。トライアルのような形でしたが、こうした新たな取り組みも行って参りたいと思っています。シーズン移行となる26/27シーズンはJリーグ全体にとって歴史的な1年です。Jリーグの価値も高めていきたいですし、チームの継続的な発展をサポートすることが、地域への貢献にもつながると思っています。「大阪には明治安田という会社が必要だよね」と思ってくださる方が地域の中で増えていくことが、当社の存在意義、存在価値にもつながっていくと思います。約2年前からブランド通称を「明治安田」に変更したのですが、「生命保険会社の役割を超える」という強い想いが込められています。その代表的な活動がJリーグのサポートです。パートナーシップを結ぶ上で、セレッソさんはとても親近感の持てるクラブです。百年構想リーグの終盤は見ていてわくわくするサッカーをされており、新シーズンに向けても大いに期待しています。カップ戦も含めて、すばらしいシーズンになること、そしてリーグ優勝を果たされることを心から願っています。

──本日は貴重なお話をありがとうございました。最後に、今後、セレッソ大阪とのパートナー契約を検討している方々へ向けてメッセージをお願いします。
大杉:クラブカラーもさまざまですし、当社と各クラブの関係もさまざまだと思いますが、セレッソさんとは、非常に良好な関係を築けていると感じています。そうした結び付きが、「明治安田スーパーレジェンズマッチ」の第1回をセレッソさんでやらせていただくことにもつながったと思います。セレッソさんとの関係で、我々にとっても色々な広がりが生まれていきました。セレッソさんはセレッソファミリー全体として距離が近く柔軟に対応していただけるので、パートナー企業同士のつながりも作りやすい環境だと思います。セレッソ大阪という「ブランド」との関わりを持つことは、必ずや企業価値を高めていくことにつながっていくと思っています。